前回のブログの続きです。
調理師学校
プロデビュー戦で判定勝ちをして、すっかり気持ち良くなりボクシングを続けようと決めたのですが
調理免許を取得するために学校を卒業するまでの1年間プロボクサーを休業しました。
その間は週に3回ほどジムに通い体力を維持する目的でトレーニングして、学校生活をメインに過ごしました。
1年間通い、無事に調理師の免許を取得することができ学校を卒業しました。
学校生活では学業以外にも、調理師学校で出来た友達と組んだバンドでライブをしたりと青春を過ごしました。
KO勝ちと2連敗
実は在学中に試合の話がありました。
日程は2006年4月24日
試合の日は卒業後だし、何よりまた試合をしたかったので出場を決めました。
卒業までは学業メインでバンド練習もやり、ボクシングは週に3回の練習を続けました。
そして迎えた2戦目(vs.大槻拓也選手)
デビュー戦のときのように毎日練習ができていなくてに不安でした。
立ち上がりを慎重に、パンチをもらわないように注意をし、試合に挑みました。
結果、良い距離感で試合ができて
良いタイミングでボディブローが入り1RKOで勝利することができました。
これをきっかけに、すっかり調子に乗りました。
”マジ俺強いじゃん”
完全に勘違いしました。
自信ではなく自分を過信してしまいました。
過信をしたまま2006年9月11日の試合(vs.福本雄基選手)を迎え
試合当日に急に不安になりました。
”相手の選手なんだか強そう。。。
でも、俺パンチ強いから(過信)当たれば倒れるでしょ。”
結果、倒そうと打つ大振りのパンチは全く相手に当たらず、判定負け。
試合のペースが取れずに負けてしまったことを消極的だったせいだと思いました。
もともと消極的なことは自分の嫌いな部分だったので、気持ちの面でもっと強くなろうと決めました。
”次はもっと積極的にいこう”
そう決意して挑んだ2006年12月5日の試合(vs.吉岡健一選手)
積極的に向かいましたが、倒してやろうと打つパンチは当たらず
当たっても倒れない。。。
あれ?おかしいな。。。
気持ちが不安になったところで1発効かされてダウン
ダメージはそんなになかったので立ち上がりましたが、最終ラウンドに連打をボコボコともらい4RTKO負け
再起
自分は強いと思ってたのに、2連敗してしまい
“俺、そんなに強くないんだ”
と自信を失いました。
母親からは
「倒される姿を見たくないから、これからは試合には行かない」
と告げられました。
当時のトレーナーからは「船井は強いのに、なぜ負けるのかわからない」と言われました。
え、船井は強い?
俺、やっぱ強いんだ
と単純単細胞の僕は失った自信を取り戻し、再起を決めて練習を再開しました。
”KO負けしてしまったのはガードが落ちていたからだから、ガードを落とさないように意識しよう”
2007年2月7日の再起戦(vs.伊藤博志選手)でディフェンス面を意識して判定勝ち
その年の新人王トーナメントに出場することを決めました。
2007年 新人王トーナメント
5戦3勝1KO2敗と大した戦績ではなかったのですが、
5戦もしていて新人感のない戦績だったせいか僕はシードでした。
7月3日に新人王トーナメント初戦(vs.渡部諭選手)を迎え、判定勝ち
8月17日に当時4戦4勝4KOだった優勝候補の山野辺健一選手に最初に倒されましたが逆転KO勝ち
9月27日に初めて敗北を味わされた福本雄基選手にKO勝ちで雪辱を晴らし
東日本新人王決勝戦まで勝ち進めました。
東日本新人王決勝戦
東日本新人王決勝戦は11月4日(vs.古川高広選手)
試合の何日か前には記者会見があり、生まれて初めてインタビューをされたり、スポーツ新聞に小さく載り、かなり気分が上がりました。
試合に向けて走り込み合宿もやり、自信を持って迎えました。
”絶対倒す、1発当てる”そう意気込んで試合に挑みました。
結果は判定負け
ボクシングは駆け引きが重要なのに、それを無視して倒すことばかり考えてしまっていました。
敗戦の理由
過去の敗戦でも同じ理由が原因でした。
俺パンチ強いから(過信)当たれば倒れる
→大振りにのパンチは当たらない
次はもっと積極的にいこう
→消極的な自分を責めたが、実際の敗因は大振りによってパンチが当たらずペースが取れなかった
KO負けしてしまったのはガードが落ちていたからだから、ガードを落とさないように意識しよう
→一発を狙ったパンチを打っていたせいで力みが入り、ガードが落ちたり開いていた
どれも自分のパンチ力への過信でした。
駆け引きよりも1発を当てる事ばかり考えていました。
逆に
KO勝ちした試合はすべて不安な気持ちで挑んだ試合でした。
試合で1番重要なのは絶対勝つという気持ちだと思います。
ですが早くパンチを当てて倒すことばかり考えると、うまくいきません。
相手のパンチをもらわない様に、慎重に駆け引きをしていって徐々にパンチを当てていくことが重要なのです。
しかし、この時はまだそのことに気付いていませんでした。
戦績は9戦6勝3KO3敗
続く、、、
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