【自己紹介⑥】OPBFバンタム級タイトル挑戦

前回のブログの続きです。

ロリー ルナス選手とタイトルマッチが決まり、「ついにチャンピオンになるときが来た」とうれしく思いました。

ロリーさんの試合は当時見たことがなかったのですが、周りの人達からはめちゃめちゃ強いと聞いていていました。

YOUTUBEで検索してヒットした3試合を見て強さにビビりました。

ロリーさんは右のオーバーハンドが得意で、そのパンチで相手を倒していました。

僕は右のオーバーハンドをスパーリングで良くもらうので、「これだけはもらわないようにしないと」と警戒し、ベルトを獲るためにこれまでで一番練習で追い込み、自分を苛め抜きました。

OPBF東洋太平洋バンタム級タイトルマッチ12R

12R 

4RでへばっていたC級の頃が懐かしく感じます。

スパーリングでも12Rはへっちゃらで、もうスタミナ面の不安はありませんでした。

2012年9月23日に石川県金沢で試合を迎えました。

遠い中、たくさんの方が応援に来てくれました。

もう行かないと言っていた母親もこの頃には、また応援に来てくれるようになっていました。

絶対チャンピオンになるところを見せたいと強く思いました。

試合前のアップ、自分では全く緊張していなかったと思っていましたが、身体が浮いているような感覚でした。

最終のミットでは良くも悪くもいつも通りだったので特には気にしませんでした。

ゴング

今まで経験したことのない華やかな入場で、応援しに来てくれたみんなが花道で出迎えてくれて気合が入りました。

次にロリーさんも入場。

ゴングが鳴りました。

出だしジャブをついて相手の反応を見ました。

うん!いけるかも!

と思ったのもつかの間、ジャブに右を合わされ大きくグラつきました。

どうにか倒れずに済み、立て直そうとまた正直にジャブを打つと右を被弾。

グラつき、立て直しまた右被弾。

警戒していた右オーバーハンドを速攻でもらってしまいました。←あほ

倒れはしませんでしたが、短い間に3回もグラついてしまい1Rが終わりました。

”このラウンドは完全に取られた”

消えたラウンド

2Rからしっかり立て直そうとインターバルが終わる直前のブザーで椅子から立ちあがり、電光掲示板を見ると

8R

電光掲示板壊れるな。。。そう思いましたが

リングアナ「ラウンド8」

えっ!?

壊れていたのは僕の方でした。

1Rに大きなダメージを負い、2Rから8Rまでの記憶がないのです。

”やべー!どうしよう!

今までの展開がわからないのでどう戦おうか戸惑いました。

なんとか8Rを終え、インターバル中レフェリーが来ました。

「次のラウンド30秒でストップするからね」

これまでの自分のダメージを理解しました。

30秒時間で倒さなければ試合を止められて、自分の負けになると悟りました。

そして9Rが始まり、開始35秒ストップにより9RTKOで敗れました。

ダメージ

試合が終わり、インタビューを終えてすぐさまタクシーで病院に向かいました。

実は今でも試合中、試合後の記憶があんまりないです。

大雨だったことは覚えています。

病院で検査をして眼窩低骨折と網膜剥離と診断されました。

東京に戻り、手術のために2週間ほど入院しました。

晴れが引くのを数日待ち、手術。

無事に終わりましたが、視界がだいぶ変わりました。

”これで引退かな”と肩を落としました。

進退

両親がお見舞いに来てくれ、そのとき引退することを伝えました。

心配ばかりかけていたので喜ぶと思っていました。

すると、母親からまさかの

「これで引退するんじゃない!チャンピオンまであと少しなんだからがんばりなさい!」

と激励され、予想外の答えにびっくりしました。

それから数日考え、現役復帰を決意しました。

この時の戦績は25戦17勝11KO6敗

続く、、、

コメント

タイトルとURLをコピーしました